マカに含まれる鉄分について
マカには複数のミネラルが含まれており、その中には貧血防止に有効な鉄分も含まれています。
マカに含まれる鉄分は比較的多めなのですが、一日摂取目安の関係で効率よく鉄分を摂取できる食品とはなりません。
鉄分は疲れにくい身体を作り、貧血予防に効果的
体内に鉄分の60~70%がヘモグロビンの中に存在します。
残りは肝臓と骨髄の中に貯蔵されており、生命活動に使われる鉄分はヘモグロビンからです。
血液は身体中に栄養と酸素を運ぶ役割があるのですが、酸素を運ぶのは血液中のヘモグロビンの役割です。
人間は激しい運動をすると身体中の酸素を消費するため、ヘモグロビンによる早急な酸素供給が求められます。
鉄分はヘモグロビンを構成する主要な成分のため、普段からたくさん運動する人ほど鉄分が重要であり、鉄分不足は体の各部の酸素供給が滞ってしまうため、疲れやすい身体になります。
ヘモグロビンは血液を構成する主要な成分でもあるため、鉄分不足は血液不足に直結し、貧血の要因にもなります。
マカに含まれる鉄分の量
マカは100gの粉末に約11.5mgの鉄分が含まれます。
鉄分を多く含む食品にはレバーや赤身の魚が有名です。
豚のレバーペーストには100gに約8mg、カツオには100gに約9mgの鉄分を含んでいるため、マカはレバーや赤身の魚よりも多くの鉄分を含みます。
しかし、マカの一日の摂取目安は1.5g~3g(1,500~3,000mg)程度とされています。
マカの原産国のペルーでは野菜の感覚で食べる人も珍しくありませんが、マカは滋養強壮作用が強いため、食べ慣れていない人が過剰摂取するのはおすすめできません。
鉄分は成長期の世代(15~17歳)ならば1日当たり、男性は9.5mg、女性は10,5mgの摂取が推奨されています。
鉄分は血液の生成で重要な役割を果たすため、月経で毎月出血する女性のほうが鉄分を多く必要とします。
仮にマカ3gを摂取した場合は約0.3mg程度の鉄分を摂取できることになります。
マカの鉄分の含有量はレバーや赤身魚に匹敵する高水準なのですが、マカの一日の摂取目安が3g程度のため、一日に必要な鉄分の量を考えると、マカによる鉄分の摂取量は微々たるものになります。
このためマカで効率よく鉄分を摂取するのは難しいと考えるべきです。
ちなみに鉄を非常に多く含む食品にはバジル、タイム、こんにゃく、などがあり、これらは100g中に80~120mgの豊富な鉄分を含みます。
しかしこれらも100g摂るのは難しい食品です。
そのため比較的鉄の量が豊富で多く食べることのできるレバーや貝類、大豆などを組み合わせて摂る必要があります。
マカに含まれるのは非ヘム鉄
鉄分は動物性の食べ物の場合はヘム鉄、植物性の食べ物の場合は非ヘム鉄となります。
どちらも鉄分としての効果があるのですが、植物性の非ヘム鉄はやや身体に吸収されにくい特徴があります。
マカは植物のため、マカに含まれる鉄分は非ヘム鉄です。
非ヘム鉄はたんぱく質やビタミンCと同時に摂取することで吸収率が良くなることがわかっています。
マカにはビタミンCも含有されているため、非ヘム鉄でも吸収効率は良いと考えられます。