ゼラチンマカの特徴
一般的に流通しているマカは粉末状ですが、ゼリー状に加工されたゼラチンマカも存在します。
ゼラチンマカはマカの根に含まれるデンプンを加工して作ります。
マカの有効成分は主に根の部分にあるのですが、マカも含めた植物の根はデンプンが多く含まれます。デンプンの状態だと胃や腸に吸収されにくい性質があります。そのためゼラチンマカはマカのデンプンの部分をゼラチンに加工し、栄養を効率よく吸収できるようにする目的があります。
粉末のマカとゼラチンマカの違い
一般的に流通している粉末のマカは、生のマカを天日干しにして水分を抜き、それをすりつぶして粉末状にした状態です。天日干しによって余分な水分が抜けるために保存性が高まります。
一方、ゼラチンマカとはマカのデンプン質を取り出し、それを熱加工したものです。このためゼラチンマカはゼリー状ですが、マカが配合されたゼリーというわけではありません。
ゼラチン化の仕組み
ゼラチンとはコラーゲンに熱を加えて加工した状態を指します。つまりコラーゲンはゼラチンの原料と考えればOKです。
コラーゲンに火を加えると分子構造が崩れ、千切れやすくなります。本来、コラーゲンは非常に弾力があってそれなりに丈夫なのですが、加工してゼラチン状にすることで構造が脆くなります。ゼラチン加工は分子同士のつながりが弱くなるため食べたときに吸収率が良くなるメリットもあります。
以上がコラーゲンのゼラチン化の仕組みです。
マカにコラーゲンは含まれませんが、マカの根にはデンプンが多く含まれます。
デンプンはコラーゲンと同じように熱加工するとゼリー状になります。これはコラーゲンのゼラチン化と良く似ているため、マカのデンプンをゼリー状に加工したものをゼラチンマカと呼びます。
マカに含まれるデンプンを加工して作るゼラチンマカ
マカに限らずですが、植物の根はデンプンを多く含みます。
マカの主な有効成分は根に含まれているのですが、マカの根に含まれるデンプンが有効成分に複雑に絡み合っており、マカを食べても有効成分の3割程度はデンプンと絡み合っている影響で体に吸収されにくく、そのまま排出されます。デンプンは大きな分子構造で繋がっているため胃や腸で吸収されにくいのです。このためマカのデンプン部分を取り出し、火や圧力を加えてゼラチン化させることでデンプンとしての分子構造が崩れてゼラチン状になり、食べたときに栄養が吸収されやすくなります。
吸収されにくいデンプン構造を壊してゼラチン化したマカの方が、デンプンが含まれている粉末マカよりも吸収率が良いという説が有力ですが、ゼラチン化する過程で熱を加えることによって有効成分の一部が破壊されている、という説もあり、粉末マカとゼラチンマカはどちらが摂取方法として優秀なのかは賛否両論のようです。
ゼラチンマカはマカのエキスとして扱われる
マカを天日干しにして粉末状にしたのが粉末マカです。それに対し、マカを水で煮出して成分を抽出したものをエキスと呼びます。市場に流通しているマカは、マカ粉末もあればマカのエキスもあります。マカのデンプンを加工して作ったゼラチンマカはマカのエキスにカテゴリーされます。
ペルー産のゼラチンマカは輸入品のみ
マカの原産国であるペルーはマカに対して厳しい輸出制限を設けています。基本的に生のマカのままで輸入はせず、ペルー国内で粉末加工して輸出します。
ゼラチンマカは生のマカを熱加工して作るため、粉末マカからは作れません。このためゼラチンマカもペルーで加工されて輸出します。この関係でペルー産のマカを使ったゼラチンマカは輸送コストの関係もあり、価格が高めになります。
マカは日本でも栽培されており、日本産マカで作ったゼラチンマカもありますが、マカはペルーの土壌で育った個体のほうがより豊富な栄養を含み、高品質とされるのが一般的です。