マカはうつ病に効果がある?
うつ病はホルモンバランスの乱れが発症の要因になることがわかっています。
うつ病は気分が落ち込み、悲しい気分になる、などの症状があり、さらに集中力や注意力が低下し、正しい判断できなくなってしまうなどの症状もあります。
うつ病はその症状内容から、情緒的な問題と誤解されてしまうことが多いのですが、実質的には脳の神経細胞の神経伝達の不調で起こる病気の一種です。
うつ病の原因の一つにはホルモンバランスの乱れがあります。マカは精力増強の作用が有名ですが、マカのホルモンバランスを整える作用はうつ病の予防や改善にも効果的です。
うつ病とホルモンバランスの関係
女性は男性と比べてホルモンバランスが乱れることが多いため、女性はホルモンバランスの乱れによるうつ症状が多い傾向にあります。
ホルモンバランスが乱れると自律神経が不安定になり、神経過敏、またはうつ症状が発症しやすくなります。例えば女性は月経前になるとイライラしたり、逆に気持ちが落ち込んだり、頭痛がしたりという症状が出ることが珍しくありません。
女性は男性と比べてホルモンバランスが乱れやすいため、それに伴う情緒不安定が起こりやすい傾向にあります。
女性は思春期になると月経が始まり、妊娠する能力が身につくのですが、この段階では子宮が未発達で、子宮から分泌されるエストロゲンというホルモンの分泌も不安定です。思春期の女性が多感で様々な悩みを抱えがちなのは思春期特有のホルモンバランスの乱れも要因の一つであるという説が有力です。
女性は成人後に妊娠や出産を経験する場合が多くなります。
妊娠、出産はホルモンバランスが大きく変化するため、精神的に不安定になる場合が多く見られます。さらに女性は中高年になり、更年期に差し掛かると女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減り、ホルモンバランスが乱れがちになります。精神的に気鬱や情緒不安定になってしまうのは更年期障害の典型的な症状です。
以上のように女性は生涯通じてホルモンバランスが乱れることが多く、それが原因でうつ症状を発症してしまうことが多いのです。
マカのホルモンバランスの乱れを改善する効果
マカに含まれるアルギニンとリジンはそれぞれホルモンバランスの改善に効果的です。
アルギニンは成長ホルモンの分泌促進、リジンは上記で解説した、女性に重要なエストロゲンの分泌促進作用があります。
マカにはアルギニンとリジン以外にも豊富なアミノ酸が含まれています。アミノ酸はタンパク質を合成する原料となるのですが、それ以外でも内臓機能を整える作用も多いため、マカは身体の代謝をアップさせる効果があります。
ホルモンバランスは身体の代謝機能にも深い関わりがあり、代謝をアップさせることはホルモンバランスの安定につながります。
マカはホルモンバランスを整える作用に優れるため、ホルモンバランスの乱れとそれに伴う自律神経の乱れによって起こるうつ症状の改善効果が期待できます。
マカの不眠症改善作用でうつ病を軽減
過度なストレスはうつ病の主要な要因となります。
人間はストレスを慢性的に抱えると自律神経が乱れ、不眠症の症状が現れます。
自律神経は興奮や意欲を司る交感神経と、リラックス状態を司る副交感神経のバランスです。自律神経が乱れると突然気持ちが落ち込んだり、逆に就寝時に神経過敏になって眠れなくなったりします。自律神経はうつ病と深い関わりがあるのです。
マカには不眠症を改善する作用があります。
不眠症を改善するには睡眠を促す「セロトニン」というホルモンが充分に分泌されることが大切です。マカはホルモンバランスの改善効果でセロトニンの分泌促進効果もあるのですが、そもそもセロトニンの原料となるのがビタミンB6と、トリプトファンという必須アミノ酸と、炭水化物です。
マカには豊富なビタミンB群が含まれ、さらに多くはありませんが、トリプトファンも含まれます。
マカはセロトニンの原料が複数含有されているため、ホルモンバランスの改善と併せて不眠症改善の効果が期待できます。
マカは更年期障害によるうつ症状を軽減する
女性の閉経の前後10年に起こる様々な体調不良を更年期障害と呼びます。更年期障害はエストロゲンの減少で起こる様々な体調不良です。
上記で解説したようにマカはエストロゲンの分泌を促す効果があるため、女性の更年期障害の改善に効果的です。
女性にとってエストロゲンの減少は自律神経を乱れさせる要因となるため、うつ症状の引き金となります。
女性は成人後にエストロゲンがたくさん作られるようになり、その状態が30代半ばまで続きます。
脳が常にエストロゲンを作り分泌するように子宮に指示を出すのですが、40代くらいから子宮の機能が低下し、エストロゲンの分泌量が減り始めます。それでも脳はエストロゲンを作るように指示を出し続けるため、脳と子宮の信号のキャッチボールが不安定となり、自律神経が乱れてしまいます。これが更年期障害によるうつ症状です。
マカに含まれるリジンのエストロゲン分泌促進作用に加え、豊富なアミノ酸の作用で内臓機能を向上、血行促進作用で、ホルモンバランスを整えます。もちろん子宮の機能活性化も期待できます。
マカは身体の内臓機能や代謝機能を向上させて更年期によるエストロゲンの減少を軽減する作用があるため、更年期特有のうつ症状にも効果的なのです。
マカの疲労回復効果
マカに含まれるビタミンB群にはビタミンB1も含まれます。ビタミンB1は疲労回復にとても大切な栄養です。
人間は1日の疲れを睡眠で回復するのですが、睡眠中に疲労を回復するためにビタミンB1が必要になります。つまりビタミンB1が不足していると睡眠を取っても回復が鈍くなります。そのような状態が慢性化すると、文字通り、疲れを溜め込んでしまいます。
一般的にビタミンB1を豊富に含むのは豚肉ですが、マカにも豊富なビタミンB1が含まれます。マカが古くからパワーフードとして珍重されてきたのは、ビタミンB1による疲労回復効果が優れているのも理由の一つと考えられます。
疲労がたまると身体の各種機能が低下し、ホルモンバランスや自律神経が乱れ、うつ症状の要因となります。日本人にうつ病が多いのは世界と比べても労働時間が長く、疲れやすいからなのかもしれません。
慢性的な疲労はうつ病の要因となります。マカの豊富なビタミンB1による疲労回復作用もうつ病予防効果の一つといえます。